「経済産業省」及び「独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite)」より、新型コロナウィルス(エンベロープウイルス)に「第4級アンモニウム塩」が有効な界面活性剤として判断されました。
②エンベロープ膜が破壊されるとウイルスは増殖できなくなり、感染力を失う。(不活性化)
経済産業省:外部リンク(参考)
◆「新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第二弾)」
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE):外部リンク(参考)
◆「新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について最終報告をとりまとめました。~物品への消毒に活用できます~」(2020年6月26日・7月7日公表)
厚生労働省:外部リンク(参考)
◆「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)」
※新型コロナウイルスに有効な界面活性剤、消毒剤などの情報は日々更新されております。最新の情報や政府見解は、各省ホームページ(厚生労働省外部リンク、消費者庁外部リンク)を参照ください。
第4級アンモニウム塩とウイルスについて
ウイルスの構造
ウイルスはエンベロープという外膜を持つウイルスと持たないウイルスに分けられます。
大きく分けて「核酸(RNA)」、「カプシド(RNAを取り巻くタンパク質)」、「エンベロープ膜(スパイクなどのタンパク質を含んだ脂質)」の3つの要素から構成されています。
ウイルス不活性化から死滅までの流れ(一例)
①第4級アンモニウム塩にウイルスが付着すると、エンベロープ膜の破壊が開始。②エンベロープ膜が破壊されるとウイルスは増殖できなくなり、感染力を失う。(不活性化)
新型コロナウィルスに有効な成分として公表
「経済産業省」及び「独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite)」より、エンベロープウイルスに対して有効な界面活性剤として「第4級アンモニウム塩」が有効と判断されました。(2020年5月29日公表)
●新型コロナへの有効性は下記HP参照
新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第2弾)~物品への消毒方法の選択肢がさらに広がります~
NITEによる第4級アンモニウム塩の抗ウイルス試験
- 背景
- NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)は経済産業省からの要請を受け、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、家庭や職場におけるアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、上記検討委員会を4月に設置し、消毒方法の有効性評価を実施。
- 結果
- 抗菌/抗ウイルス成分(特殊アンモニウム塩)の新型コロナウイルスへの有効性が公表。
有効性
新型コロナウイルスに有効であると認められた第4級アンモニウム塩
◆塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)【5月28日追加】
◆塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
◆塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)【5月28日追加】
新型コロナウイルスによる検証試験
ー界面活性剤等の結果のまとめー(nite報告書より一部抜粋)
経済産業省:外部リンク(参考)
◆「新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第二弾)」
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE):外部リンク(参考)
◆「新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について最終報告をとりまとめました。~物品への消毒に活用できます~」(2020年6月26日・7月7日公表)
厚生労働省:外部リンク(参考)
◆「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)」
※新型コロナウイルスに有効な界面活性剤、消毒剤などの情報は日々更新されております。最新の情報や政府見解は、各省ホームページ(厚生労働省外部リンク、消費者庁外部リンク)を参照ください。
SIAA(抗菌製品技術協議会)基準での安全性評価
<SIAA 人体安全性試験>
試験項目 | 確認事項 | 試験法 | 安全性基準 | 結果 |
---|---|---|---|---|
急性経口毒性 | 飲み込んだ時の有害性 | ラット/マウスに対する 単回投与試験 |
LD50が 2,000mg/kg以上 |
2,000mg/kg以上 |
皮膚一次刺激性 | 長く触れた際の炎症など | ウサギを用いる 皮膚一次刺激性試験 |
P.L.I(一次刺激性指数)が2.00未満 | P.L.I:1.3 |
変異原性 | DNAへの影響 | 原則、Ames試験 | 突然変異誘起性 が陰性であること |
陰性 |
皮膚感作性 | アレルギー | Maximization test |
陰性であること | 陰性 |
- ※Ames試験:
- 自身でアミノ酸を作れない細菌が抗ウィルス剤の作用により、
DNA変異し、アミノ酸を作れるようになるか否かを確認する試験
- ※Maximization test:
- 抗ウィルス剤を含む溶液を皮内注射し、一定期間後の皮膚反応を評価
※ 含有されている第4級アンモニウム塩は人体に安全と判断